次亜塩素酸『分子』であるがゆえの除菌力

「分子」と「イオン」
 その作用の違い

次亜塩素酸は液中で存在する際、その液性(pH)によって「分子」(HCLO)状態と「イオン」(CLO⁻)状態に解離平衡しています。
 
一般的な次亜塩素酸ナトリウムの希釈溶液はアルカリ性のため、主に次亜塩素酸「イオン」(CLO⁻)の状態で存在しますが、次亜塩素酸水は弱酸性~pH7中性域で次亜塩素酸「分子」(HCLO)の状態で存在します。
 
次亜塩素酸「分子」(HCLO)は分子サイズが小さく、かつ電気的に中性であるため、微生物細胞壁や形質膜を容易に透過しやすく、その内側にある細胞質や核に対して直接酸化作用を及ぼしますが、次亜塩素酸「イオン」(CLO⁻)は細胞壁に作用はするものの、細胞形質膜への透過ができません。
 
つまり、「イオン」状態の次亜塩素酸ナトリウムよりも「分子」状態の次亜塩素酸の方がはるかに除菌力が強く、それがゆえに、感染対策用に推奨される有効塩素濃度は、「次亜塩素酸ナトリウム溶液は1000ppm以上」に対して「次亜塩素酸水は100~200ppm」で十分に有効といわれています。